アトピー対策に役立つプロポリス

アレルギー反応が原因で起こる皮膚疾患に、アトピー性皮膚炎があります。
プロポリスは抗アレルギー作用が確認されており、アトピー対策に役立つ効果があることが研究で報告されています。
その一方で、プロポリスが原因でアレルギーが起こるケースが稀にあり、アレルギー体質の人はプロポリスの摂取に十分な注意が必要です。

1.アトピー対策に役立つプロポリスの効果

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能の低下や免疫機能の異常によって皮膚が弱くなり、そこに外部からの刺激が加わることで発症すると考えられています。
プロポリスには、アトピー性皮膚炎の予防・改善に役立つさまざまな効果があります。

1-1.かゆみを抑える

アトピー性皮膚炎の強いかゆみや炎症は、アレルギー反応によってヒスタミンと呼ばれる炎症性の物質が放出されることで起こります。
このヒスタミンの放出を抑制する作用がプロポリスにあることが、岡山大学薬学部と民間企業の共同研究で明らかになっています。

プロポリスは、つらいかゆみの症状を軽減することで、アトピー性皮膚炎の改善に役立ちます。

1-2.皮膚の炎症を抑制する

アトピー性皮膚炎は、炎症性の皮膚疾患です。
プロポリスには抗炎症作用をもつ成分が含まれており、アトピー性皮膚炎の症状緩和に役立ちます。

また、炎症を悪化させる物質のひとつに活性酸素があります。
活性酸素は、体内で過剰になると皮膚の保湿機能を低下させ、アトピー性皮膚炎を悪化させます。
また、活性酸素は炎症性の物質を増加させることが研究で確認されています。

プロポリスにはフラボノイドや桂皮酸誘導体、ビタミンEといった成分が豊富に含まれており、これらには活性酸素を中和する強い抗酸化作用があります。
プロポリスは活性酸素を減少させて、活性酸素による炎症の悪化を抑制します。

1-3.腸内環境の改善

アレルギーは、免疫機能の異常によって発症します。
腸には身体全体の免疫細胞の約7割が集中しており、免疫機能にとって重要な器官です。
近年の研究により、アトピー性皮膚炎の患者は腸内環境が悪化している場合が多いことが明らかになっています。

プロポリスには強い殺菌・抗菌作用があり、腸の悪玉菌を減少させて腸内環境を改善します。
プロポリスは腸内環境を整えることで、アトピー性皮膚炎の予防や症状改善に役立ちます。

1-4.皮膚のバリア機能を高める

皮膚のバリア機能の低下は、アトピー性皮膚炎の主要な原因のひとつです。
プロポリスには皮膚の新陳代謝を活発にする作用があり、皮膚の細胞を若く健康に保って皮膚のバリア機能を向上させます。
また、プロポリスには健康な肌の形成に欠かせないビタミンB群が含まれています。
プロポリスは皮膚のバリア機能を高めることで、アトピー性皮膚炎の予防・改善に役立ちます。

1-5.ストレスの軽減

強いストレスを感じると、免疫機能の異常によるアレルギーが起こりやすくなります。
また、ストレス時にはヒスタミンの放出量が増加し、かゆみや炎症が悪化します。

プロポリスには、リラックス効果のあるフラボノイドなどのストレス軽減効果のある成分が豊富に含まれています。
プロポリスは、アトピー性皮膚炎を悪化させるストレスを軽減します。

2.プロポリスを利用する際の注意点

以上のように、プロポリスにはアトピー対策に役立つ多くの効果があります。
しかし、プロポリス自体が原因でアレルギーが起こるケースが報告されており、使用する際には十分注意する必要があります。

・アレルギー体質の人は特に注意
アレルギー体質の人は、プロポリスの摂取に十分な注意が必要です。
特にハチミツなどの蜂の生産物や蜂の毒にアレルギーのある人は、摂取を控えるか、摂取の前に医師に相談するようにしてください。

また、アトピー性皮膚炎の既往歴がある人がプロポリスを外用したところ、アレルギー反応が起こったケースが報告されています。
アトピー性皮膚炎の人はプロポリスの患部への塗布は控えるか、塗布前に必ず医師に相談するようにしてください。

・異常が起きた場合はすぐに医師の診察を受ける
アトピー対策にプロポリスを飲用する場合は、最初は必ず少量ずつ摂取しましょう。
皮膚症状の悪化や体調不良などの症状が起こった場合は、摂取を中止して速やかに医師の診察を受けてください。

3.まとめ

プロポリスには抗アレルギー作用があり、かゆみや炎症を抑制する効果などの、アトピー性皮膚炎の予防・改善に役立つ多くの効果があります。
その一方で、稀にプロポリスが原因でアレルギーが起こる場合があります。
特にアトピー性皮膚炎の患者は、摂取の際に十分な注意が必要です。
安全性に十分注意しつつ、プロポリスをアトピー対策に役立ててみることをおすすめします。

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