今さら聞けないプロポリス

ほんの数滴。
いつもの飲料にポタポタと落とすだけで、毎日の健康が手に入ると噂のプロポリス。
多くのメーカーから「効果抜群」と広告され、販売されています。

健康食品だけではなく、プロポリスは世界的にも有名な健康成分でもあり、医薬品成分でもあります。
プロポリスについて、多くのメディアや書籍が、その成り立ちや効果・効能について紹介していますが、「情報の飽和感」がいなめません。
各メーカーが販売しているプロポリスの特徴なのか、プロポリスそのものの特徴なのかがわかりにくくなっているのではないでしょうか?

そこで今回は、古来から人類のそばにあったプロポリスの、「今さら聞けないアレコレ」に焦点を当てて、ご紹介させて頂きます。

そもそものプロポリスとは何?

そもそものプロポリスとは?
この問いかけ、今更感満載ではありますが、もう一度おさらいしておきましょう。

プロポリスとは、ミツバチが作り出す粘着質の物質です。
巣の周囲にある植物の新芽や蕾、樹皮から収集した樹脂を集め、それらを口の中に含み、蜜蝋と混ぜあわせて作り出します。

ミツバチの生息地によって、色や効果・効能に違いはありますが、共通しているのは「抗菌」作用です。
ミツバチ達は、口の中で作ったプロポリスを、巣の入り口や外からの侵入経路に塗布します。

その「粘着質の物質」をプロポリスと名付けたのは古代ギリシャ人です。
ポリスとはギリシャ語で「街・都市」という意味、プロとは「前方向の守り」という意味です。
ミツバチは、巣の周りや穴をプロポリスで囲む習性があり、それがまるで城壁のように巣を守っていることから、このような名前が付いたと推測されています。

そのプロポリスに何らかの効果があると気が付き、活用していたのは養蜂家だったと言われています。
そういった古代ギリシャ時代の研究者によって、様々な蜂の研究が行われ、その研究結果が当時の医学書に記載されています。
プロポリスで囲われた蜂の巣は、蜂が元気に動きまわり、どんどんと巣が大きくなるのに対し、プロポリスが取り除かれた巣では、蜂の生命を脅かす伝染病が蔓延し、蜂の数が激減したたそうです。

プロポリスは、現代の技術を持ってしても人工的に生成することは出来ていません。
蜂の口の中でしか生産されない貴重な物質なのです。

今も昔も養蜂家は凄かった!

ご紹介したとおり、プロポリスは蜂の小さな口の中でしか生産できません。
さらに、「プロポリスの壁」は、蜂の巣の入り口や隙間を覆うように盛り上げられているとは言え、その量は非常に少なく、ひとつの巣から微量しか採取できない貴重な物です。

養蜂家たちは、そのプロポリスを効率よく抽出する方法を試行錯誤し、現代にその技術が伝えられています。
紀元前数百年前から続く養蜂家の研究が、現在の私達にプロポリスを届けてくれていると言っても、過言ではないでしょう。

さらに、プロポリスの活用方法についても、養蜂家による伝承が大きく影響しているのも間違いありません。
「皮膚に塗る」「服用する」という使い方をそもそも始めていたのは、他ならぬ養蜂家なのですから。

私達の手元に、毎日摂取できるプロポリスがあるのは、こうした養蜂家のたゆまぬ努力の結晶なのです。
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